【新人栄養士・学生向け】食品構成を用いて献立を立てよう

献立作成

みなさんこんにちは。

さっそくですが、バランスの良い献立を立てるときに、最も意識すべきことは、”食品構成を意識すること”です。

今回は食品構成を用いた献立作成の重要性とその方法について説明していきます。食品構成の食材をすべて使い切るイメージで献立や食材を決めていきましょう。

食品構成の作り方については、下記をご覧ください。

ではいきましょう。

そもそも何で食品構成を意識して献立作成をするの?

献立作成をする際に、なぜ食品構成が重要なのでしょう。

生徒さん
生徒さん

何となくバランスよさそうな献立を立てて、食品成分表や献立作成ソフトで栄養量を確認して、微調整をしながら献立作成をした方が確実ではないでしょうか。

Comachi
Comachi

うーん、食品構成を全く用いずにバランスのよい献立を立てるのは難しいです。

というか、ちゃんとした食品構成を用いないにしても、何となく食品構成を意識していると思います。それが明確に基準化しているか否かです。ここで言う食品構成を用いるとは、食品構成を対象者に合わせて明確にして、それに沿って献立を立てるということです。ただ何となくごはんと肉や魚、野菜が揃ったらいいかなというものではありません。

食品構成ってこんなに重要

食品構成って重要で、とても役に立つものなんです。以下に理由を3つ挙げたいと思います。

①食品構成は栄養指導でその力を発揮する!

食品構成が最も力を発揮するのは栄養指導の時でしょう。なぜなら、対象者は基本的には食品成分表や献立作成ソフトを用いないからです。

食品構成や献立作成ソフトを用いない対象者に対して、バランスの良い食事を説明するとき、どのように説明しますか?

食品構成を用いない抽象的な栄養指導は、少々無謀かもしれませんね。

②食品構成はロングスパンの献立作成時にその力を発揮する!

1週間程度の献立作成では、もしかしたら食品構成を意識しなくても、ある程度バランスの取れた献立作成はできるかもしれません。しかし1ヶ月、3ヶ月と長期間になってくると、食品の偏りが出てきやすくなります。

ですが、食品構成を確認しながら、その食品をすべて使うような意識で献立作成をすると、たとえ長期間であろうと食材の偏りは生まれにくくなります。

そして、食品構成を意識することで、「メニュー検討→栄養価確認」から「食品構成から使っていない食品群を把握→メニュー検討→栄養価確認」という工程に代わり、何もないところからメニューを検討するよりも楽になります。例えば、イモ類と油脂類を使っていないとわかれば、ポテトサラダやフライドポテトなど思いつきやすくなると思います。

③そもそも食品構成を作れることが栄養士の特権!

健康に良いバランスの取れた食事とは何でしょう。

健康に良い食事というのは、対象者それぞれで異なります。

それは体形や年齢、疾病の有無、活動量などで変わるからです。

例えば、十分なカリウムの摂取は高血圧予防には大切なことですが、血液透析をされている方などにはよくないことかもしれません。

こういう判断ができ、適切な食品構成を作成できるのは、病態栄養や応用栄養学をしっかり学んできた皆さん(栄養士、管理栄養士)だからできることなんです。

食品構成に基づいて献立作成をしよう

では、食品構成に基づいた献立作成の方法について説明していきます。

食品構成の作り方については下記をご覧ください。

①順番

  1. 大皿
  2. 汁や小鉢
  3. その他
  4. 食品構成の中で使えなかった食品を、付け合わせや汁のネタとして使用する

②量

各料理の目安量は下記をご参考ください。

乾物などは下記の”戻し率”を参考に分量を調節してください。

また、嵩張る食材は少なめに、目減りする食材は多めに使用する必要があります。下記のような食品は特に注意が必要です。切り方や調理法で変化するので、目安量にとらわれず、ちょうどよい量を見つけていきましょう。

  • 嵩張る食品:マカロニ、高野豆腐、糸寒天、レタス類(生)、etc…
  • 目減りする食品:炒り卵、ゆで野菜、etc…

③意識すること

目立つ食材は何回も使用しない

大皿、小鉢、汁物のいずれにもピーマンを使用するなど、同一食材の被りは極力避けた方がよいでしょう。

人参やピーマンなど色の濃い野菜やブロッコリーなど特徴的な形の食材、菜の花など季節限定の食材などは目立ちやすい傾向にありますので注意が必要です。

ただし、玉ねぎのように目立たない食材については切り方・調理法を考えれば使用しても気にならない場合もありますが、それでも全ての献立に使用することはお勧めしません。

食品構成に完璧に合わせようとしない

ここまで食品構成を参考に献立を作成するように話を進めてきましたが、毎日完璧に合わせる必要はありません。

例えば、卵を50g使いたいとき、食品構成上25gだからと言って、我慢して25gとした場合、料理として体をなさないことがあるでしょう。gにまで固執するのではなく、大体の目安として食品構成を使うとよいと思います。

月単位で使用量を確認して、大きく食品構成と乖離がなければよいと思います。あるいは適宜食品構成を調整してもよいと思います。

献立作成例

下記に献立の例を載せています。少しイレギュラーで食品構成にない「パン」を使用していますが、内規でご飯と交換できるパンの量などを決めておくとよいでしょう。

下記のように食品構成の食材をすべて使うイメージで献立作成を行いますが、余る食材が出てきます。そんな時は上記でも挙げたように、付け合わせや汁の具などに入れてみてもよいと思います。

尚、下記の食品構成は参考ですので、各自で目的や対象者にあった食品構成を作ってみてください。

朝食

昼食

夕食

最後に

いかがでしたでしょうか。実際には作ってみないとよくわからないと思います。たくさん食品構成を作って、たくさん献立を立ててみましょう。練習あるのみです。

少しでも皆様の参考になれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。

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本記事は当ブログ管理者の私見に基づくものです。内容に関して一切の責任を負えませんのでご了承ください。

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